展示会のディスプレイの重要性とは?効果やポイントを解説
展示会で来場者の注目を集め、製品やサービスを効果的にアピールするためには、ブースの演出が重要です。とくに、ディスプレイの設計はブースの印象を大きく左右するため、慎重に検討する必要があります。
工夫を凝らしたディスプレイは、来場者の関心を引き、自社のブランドイメージを強く印象づける効果があります。適切なレイアウトやデザインを取り入れることで、情報をわかりやすく伝え、商談の機会を増やすことも期待できるでしょう。
本記事では、展示会におけるディスプレイの役割や、効果的な演出方法について解説します。成功するブース作りのポイントや、制作会社に依頼するメリットについても紹介するため、出展を検討している方はぜひ参考にしてください。
展示会はディスプレイが重要!
ディスプレイが重要だといわれる理由は、以下のとおりです。
- 来場者の印象を左右する
- 製品やサービスのイメージが構築される
- 来場者にとっての情報源となる
それぞれの理由について解説します。
来場者の印象を左右する
自社の存在を印象づけるためには、視覚的なインパクトを与えられるディスプレイが欠かせません。展示会では、多くの企業がブースを構えて、来場者の関心を引こうと競い合うためです。
訴求力のあるブースは、展示会場全体の中で埋もれることなく際立ちます。デザインやレイアウトを工夫し、来場者の注意を引きつけることで、集客力を高め、商談の機会を増やすことにつながるでしょう。
とくに、ブースのパネルは来場者にとって初めて目にする情報源となるため、内容が一目で伝わるように設計することが求められます。色のコントラストやフォントのサイズといった細部にまで気を配り、混雑した会場でも読みやすい工夫を施しましょう。
製品やサービスのイメージが構築される
展示会において、ディスプレイは企業のブランドを印象づける役割を果たします。来場者はブースのデザインや掲示された情報を通じて、企業の理念や製品の特長を理解します。
そのため、統一感のあるビジュアルやキーメッセージを適切に配置すると、ブランドの価値を的確に伝えることが可能です。たとえば、企業のロゴやキャッチフレーズを目立つ位置に配置し、ブランドカラーを基調としたデザインを採用するなどが考えられます。
こうした一貫したデザインコンセプトを貫けば、展示会終了後も印象に残りやすくなります。名刺交換やパンフレットの配布に加え、ブースのビジュアルが強く記憶に残れば、後日、製品やサービスを思い出してもらえる可能性が高まるでしょう。
来場者にとっての情報源となる
来場者は、自分の関心に合った情報を求めて会場を回遊します。わかりやすいディスプレイを設置して適切な情報を明確に示すと、企業の強みや製品の特長を効果的に伝えられます。
そのためには、文字の大きさやフォントの選定、視線の動きを意識したレイアウトの工夫が必要です。一目で製品の特徴や導入メリットが理解できるデザインを取り入れれば、来場者の興味を引き、詳しい説明を求める人が増えるでしょう。
また、製品やサービスの魅力を列挙するのではなく、実際の活用シーンや具体的な利点を視覚的に示すことも有効です。写真やグラフなどを活用すると、情報が伝わりやすくなります。
展示会のディスプレイ効果3つ
効果として挙げられるのは、以下の3つです。
- 製品・サービスを印象づけられる
- 自社をアピールしてブランディングできる
- 取り扱っている製品やサービスが一目でわかる
それぞれの効果について解説します。
製品・サービスを印象づけられる
展示会において、来場者に自社の製品やサービスを認知してもらうためには、派手な装飾を施すだけでは不十分です。展示する内容と調和したデザインを取り入れて、製品やサービスを印象づけられるように工夫しましょう。
たとえば、製品の特長を伝えるキャッチコピーをわかりやすく掲示したり、実際の使用シーンを再現したりするなどの取り組みが挙げられます。ストーリー性のあるディスプレイを取り入れれば、製品やサービスの価値がより深く伝わるでしょう。
さらに、実演を行ったり、実際に体験できるスペースを設けたりするなど、来場者との接点を増やす工夫も有効です。こうした来場者も参加できるコンテンツを活用すれば、楽しんでもらえるため、よりよい印象を与えられます。
自社をアピールしてブランディングできる
展示会は自社の認知度を高め、ブランドの価値を来場者に印象づける貴重な機会です。製品を並べるだけでなく、企業のコンセプトや強みを的確に伝えるディスプレイを設計して、より効果的なブランディングができるようにしましょう。
そのためには、ブース全体のデザインに統一感を持たせることが大切です。企業のブランドカラーを基調に、ロゴやスローガンを適切に配置することで、一目で企業の個性が伝わります。
装飾のテイストやフォント選びも、企業イメージを印象づける要素のひとつです。デザインの一貫性を意識することで、ブース全体の完成度が高まり、来場者の記憶に残りやすくなります。
また、照明の使い方もブランドの演出に影響を与えます。落ち着いた雰囲気を醸し出したい場合は暖色系の照明を、洗練された印象を持たせるには白色系の光を採用するなど、企業のメッセージに合ったライティングを選ぶことが重要です。
取り扱っている製品やサービスが一目でわかる
展示会では限られた時間で来場者の関心を引き、自社の製品やサービスを的確に伝える必要があります。とくに、主力製品や新商品は、遠くからでも認識できるような配置にすることが求められます。
スポットライトやデジタルサイネージを活用し、来場者の視線を自然に誘導して、商品の魅力を強調しましょう。また、展示の配置を工夫して視線の流れに沿って順序よく情報を提供すると、製品への理解が深まるため、効果的です。
また、説明パネルやPOPを活用し、製品の特徴やメリットを端的に記載するのもよいでしょう。文字の大きさやフォントに配慮して読みやすくすることで、来場者が簡単に情報を得られる環境を整えることも大切な取り組みです。
ブースの外側からでも製品の内容が明確に伝わる工夫を施せば、流動客の関心を引くことも可能です。開放感のあるレイアウトを意識し、来場者が自然と足を止めたくなるような空間づくりを心がけましょう。
展示会ディスプレイのポイント
ポイントは以下の6つです。
- アピールしたい製品やサービスを際立たせる
- ディスプレイの種類ごとに適切な位置へ設置する
- 色・動き・体験を意識してレイアウトする
- 訴求内容に適した装飾をする
- 奥行きや高さを意識する
- 来場者目線でレイアウトを考える
それぞれのポイントについて解説します。
アピールしたい製品やサービスを際立たせる
展示会では、限られたスペースでどのように製品やサービスを魅力的に見せるかが重要です。ただ多くの商品を陳列するだけでは、来場者の注意が分散し、肝心の訴求ポイントが伝わりづらくなる可能性があります。
ブース内で最も強調したい製品やサービスを明確にし、視線を集める工夫を施すことが大切です。効果的な方法として、主力商品をブースの前方や中央に配置し、視界に入りやすくする手法が挙げられます。
また、展示スペースのサイズに変化をつけ、アピールしたい製品には広めのスペースを確保するのもよいでしょう。ライティングやモニターを活用してインパクトを高めると、来場者の興味を引きやすくなります。
ただし、過剰な装飾は本来の訴求内容をぼやけさせるため、ブランドイメージに沿ったデザインを意識することが大切です。
ディスプレイの種類ごとに適切な位置へ設置する
展示会において、来場者がブース内をスムーズに回遊し、目的に合った情報を得られるようにするためには、ディスプレイの配置を工夫することが重要です。分類や動線を意識した製品の設置を心がけましょう。
たとえば、製品をカテゴリーごとに整理し、色やテーマで統一感を持たせると、来場者が直感的に情報を理解しやすくなります。用途や価格帯によって展示エリアを分けると、比較がしやすくなり、購入検討につながりやすくなるため、有効です。
パネルの設置場所も考慮すべきポイントのひとつです。入口付近にはブースのコンセプトやキャッチコピーを掲示し、製品前には詳細情報を示したパネルを配置すれば、視線の流れを考慮した情報提供が可能になります。
情報の伝達力を高めるためには、パネルの大きさや高さにも注意が必要です。遠くからでも視認できる位置に主要な情報を配置し、詳細な説明は来場者が手に取りやすい場所に設置すれば、効果的に訴求できるでしょう。
色・動き・体験を意識してレイアウトする
展示会で来場者の注目を集めるには、色・動き・体験の3点の工夫が欠かせません。ブースの配色は、企業や製品のイメージを印象づける要素です。
ブランドカラーを基調にしながら、アクセントカラーを適切に配置すると、統一感のあるデザインに仕上がります。特定の色を多用しすぎず、3色以内にまとめると、来場者の印象に残りやすくなるでしょう。
人は動くものに目を引かれるため、動的な演出を加えることでブースの訴求力が増します。たとえば、モニターで製品の使用シーンを映し出したり、デモンストレーションを行ったりすると、来場者の興味を引きやすくなります。
また、製品を実際に手に取って試せる体験スペースを設けることで、購買意欲を高めることが可能です。来場者が商品を試したり、使用感を体験できるスペースを通路側に配置したりすると、関心を持った人が足を止めやすくなります。
これらの要素をバランスよく取り入れたレイアウトを設計することで、人が集まりやすくなります。人の集まるブースは周囲の来場者の関心も引くため、ブースの認知度アップにもつながるでしょう。
訴求内容に適した装飾をする
訴求する内容に合わせて、装飾を考えましょう。たとえば、製品やサービスのイメージを明確に伝えるためには、ブースの正面にメインビジュアルを配置するのが有効です。
写真やイラストを活用して、実際の使用シーンを理解できるデザインにすると、来場者の興味を引きつけやすくなるでしょう。詳細な情報を伝えたい場合は、説明用のパネルや動画を配置し、わかりやすいレイアウトを意識すると効果的です。
こうした装飾の工夫によって、製品やサービスの特徴が際立ち、競合との差別化を図れます。ターゲット層に合わせたビジュアルを活用してより印象に残るブースを設計することが、集客や商談につなげるためのポイントとなります。
奥行きや高さを意識する
奥行きと高さをうまく活用するのも効果的です。高さのあるディスプレイを設置すると、遠くからでも認識しやすくなります。
たとえば、企業のロゴやキャッチフレーズを高い位置に配置すれば、会場内の広い範囲から視認でき、来場者の注意を引きつけることが可能です。展示台の高さを変えて視覚的なアクセントをつけ、特長をより際立たせるのもよいでしょう。
奥行きを活用すれば、空間にさらなる広がりを持たせられます。背景や壁面を利用して商品説明を配置し、手前には目を引くアイキャッチ要素を設けると、視線を奥へと誘導することが可能です。
こうした立体的なレイアウトは、ディスプレイを魅力的に見せるだけでなく、来場者の回遊を促す効果も期待できます。高さや奥行きをうまく活用し、製品やサービスの魅力を引き出すディスプレイを心がけましょう。
来場者目線でレイアウトを考える
企業側の視点だけでなく、来場者の目線に立ったレイアウトを意識することが欠かせません。製品やサービスを熟知しているスタッフにとってはわかりやすいディスプレイでも、初めて訪れる来場者には意図が伝わらないことがあります。
視認性や導線のスムーズさを考慮しながら、誰もが理解しやすいブースづくりを心がけましょう。遠くからでもブースの特長が一目で伝わるように、看板やメインビジュアルを高い位置に配置することが効果的です。
また、入り口には目を引くパネルを設置し、来場者の関心を引きつける工夫をするとよいでしょう。商品やサービスを紹介するエリアは、ブースの中心部に配置し、視線の流れを考慮しながら情報を提示することが大切です。
さらに、ブース内の動線設計も集客に影響を与えます。入り口から自然な流れで各展示へと誘導し、来場者がストレスなく情報を得られるように設計しましょう。モニターやデモンストレーションスペースを効果的に活用することで、滞在時間の延長にもつながります。
展示会ディスプレイを制作会社へ依頼するメリット
展示会ディスプレイを制作会社に依頼するメリットは4つ挙げられます。以下で、それぞれ解説します。
他者との差別化ができる
制作会社に依頼すると目立つことはもちろん、ブランドの個性やメッセージを伝えられるデザインが可能になります。企業の理念や製品の特長を踏まえたうえで、レイアウトや装飾を提案してもらえる点も差別化を図れるポイントです。
たとえば、製品をより魅力的に見せるライティングや来場者の動線を考慮したレイアウトなど、細部まで計算されたディスプレイを設計できます。業界のトレンドや成功事例をもとに、ターゲット層に響くデザインを提案できるのも利点です。
他社との差別化を図るには、見て印象に残るようなインパクトと情報の伝え方が大切です。制作会社の手を借りることで、企業の魅力を引き出し、競争の激しい展示会で存在感を高められるでしょう。
展示会へ出展する目的が明確になる
展示会に出展する際には、どのような成果を求めるのかを明確にすることが求められます。成果として掲げられるのは、以下のとおりです。
- 新規顧客の獲得
- ブランドの認知度アップ
- 業界内での優位性の確保
出展の目的が曖昧なままでは、ブースの設計や訴求方法に一貫性がなくなり、効果を引き出すことが難しくなります。その点、制作会社に依頼すれば、自社の理念やターゲットに沿ったデザインを実現できるでしょう。
さらに、展示会後の効果検証までサポートする制作会社もあります。次回の出展計画に活かせるデータを提供してもらえるため、マーケティング戦略の一環として展示会を活用できるようになるでしょう。適切な業者に依頼することで、より大きな成果を得ることが可能になります。
トラブルにも対応してもらえる
展示会では、予期せぬトラブルが発生することも少なくありません。発生する可能性のある問題は、以下のとおりです。
- モニターに映像が映らない
- スピーカーから音が出ない
- 椅子やテーブルの数が足りない
- 電源が確保できていない
こうしたトラブルに自社スタッフだけで対応しようとすると、復旧作業に時間がかかり、本来の業務に集中できなくなる可能性があります。しかし、専門の業者に依頼しておけば、素早く問題を解決してくれるため、運営に専念できるでしょう。
とくに、機器のトラブルは原因の特定や修復に専門知識が必要な場合が多いため、業者のサポートがあると安心です。また、電源設備の確認や予備機材の用意など、細かな配慮が行き届いた業者に依頼すれば、不測の事態も落ち着いて対処できます。
運営の負担を軽減し、展示会を成功に導くためにも、専門業者のサポートを活用することは非常に有効な手段といえるでしょう。
展示会終了までスムーズに進められる
展示会の成功には、事前準備から撤収作業までを円滑に進めることが不可欠です。しかし、自社だけで運営する場合は設営や撤去に多くの時間と労力を要し、本来の業務に支障をきたすことも少なくありません。
一方、業者に依頼すれば設計から施工、撤去まで一括して対応してもらえます。そのため、スタッフは商談やプレゼンテーションなどの業務に集中できるでしょう。
展示会当日は来場者とのコミュニケーションが重要です。設営や撤収に時間を取られないことで、より多くの商談機会を得られるでしょう。
ディスプレイの制作会社を選ぶポイント
制作会社ごとに特徴が異なるため、自社に適した会社の選定にはいくつかのポイントを考慮することが重要です。以下で4つのポイントを、それぞれ解説します。
実績
展示会ブースの装飾を依頼する際には、業者の実績を確認しましょう。これまでに手がけたデザインや施工事例を調べると、仕上がりの品質や業者の得意分野を把握できます。
とくに、過去の事例と自社が目指す展示会のコンセプトが一致しているかを確認すると、理想のデザインに近づけられるでしょう。独自性を重視したい場合や競合との差別化を図りたいと考えている場合は、施工事例の豊富な業者を選ぶことが重要です。
実際の展示会での評価や来場者の反応なども参考にすると、より具体的なイメージを持てます。ホームページに掲載されていない事例についても、問い合わせをすれば確認できる場合があるため、積極的に情報を集めましょう。
費用
展示会ブースの装飾を依頼する際には、事前に施工費用を把握し、適切な予算配分を考えることが必要です。規模やデザイン、使用する素材によって費用は異なるため、希望条件を明確にし、複数の業者から見積もりを取得するのが望ましいでしょう。
複数社から見積もりを取れば、各業者の価格帯やサービス内容を比較し、コストパフォーマンスの高い選択が可能になります。ただし、多くの業者に見積もりを依頼すると打ち合わせに時間がかかり、スケジュールに影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
また、費用だけでなく、施工の質や納期も考慮することも欠かせません。予算内でどの程度のブースが実現できるかを事例と照らし合わせながら検討しましょう。
デザイン力
業者を選ぶ際は、デザインの提案力を十分に見極めることもポイントのひとつです。企業のコンセプトやブランドの方向性と合致していなければ、来場者への訴求力が弱まり、集客や認知拡大といった目的を達成できない可能性があります。
デザイン力を判断する方法のひとつとして、業者から「パース」と呼ばれる完成予想図を提示してもらうことが挙げられます。パースを見れば、装飾の細部や空間の使い方、ブース全体の雰囲気がどのように表現されるのかを事前に確認可能です。
対応エリア
対応エリアを事前に確認することも重要です。多くの展示会は、東京や大阪などの主要都市で開催されます。都市部以外の会場での施工を希望する場合、追加料金が発生するケースや、そもそも対応してもらえない可能性があるため、事前確認が不可欠です。
また、業者によって提供できるサービスの範囲も異なります。デザインや施工のみを依頼できる業者もあれば、集客支援やブース運営のサポートまで対応する業者もあります。
依頼したい業務内容に対応しているかを事前に確認し、出展エリアとの兼ね合いを考慮しながら選定しましょう。
まとめ
展示会におけるディスプレイは、来場者の興味を引き、企業のブランドや製品の魅力を的確に伝える重要な役割を果たします。
効果的なレイアウトや装飾を工夫することで視認性が高まり、商談や顧客獲得のチャンスを広げることが可能です。制作会社に依頼すると、競合との差別化やブランディング強化など、多くのメリットを得られます。
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