

福祉・支援領域に求められる「安心感」「親しみやすさ」「社会性」を、過度な装飾に頼らず空間全体で丁寧に表現したデザインです。最大の特徴は、白を基調としたシンプルな展示面に、人工芝風の床材とコンクリート調の造作を組み合わせることで、屋外の広場やコミュニティスペースを想起させる、やわらかく開放的な環境を創出している点にあります。一般的な展示会ブースに見られる情報過多な印象を抑え、来場者が心理的な負担なく足を止められる空気感をつくっていることは、本テーマにおいて非常に有効です。
右側のメイン壁面には、「ONEPET 就労継続支援」のロゴと大型モニターを明快に配置し、ブランド認知と映像訴求を一体化。左側には、活動の社会的意義を伝えるメッセージ性の高いグラフィック面を設けることで、単なるサービス紹介にとどまらず、来場者の共感や関心を喚起する構成となっています。情報訴求の役割を左右で整理しているため、視線の流れが分かりやすく、短時間でも内容を把握しやすい点も大きな強みです。
また、壁面を最小限に抑えた三方開放に近いレイアウトにより、通路からの視認性と進入性が高く、どの方向からでも自然にアプローチできる導線が確保されています。手前の円形造作は、空間にやさしいリズムと立体感を与えると同時に、境界を強く閉じずに場の輪郭を示す役割を果たしており、ブースへの入りやすさを高めています。さらに、奥に設けられた着席スペースや展示台は、映像やグラフィックによる興味喚起の後、相談・対話・具体的な説明へとスムーズに移行させる受け皿として機能します。
全体として本ブースは、ブランドの社会的姿勢を誠実に伝えながら、来場者との距離を縮めるための空気感づくりに優れた空間です。視認性、共感性、導線計画、対話機能をバランスよく備えており、福祉・教育・地域支援といった文脈において、高い提案力を持つブースデザインです。
■株式会社リオエンターテイメントデザイン
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